黒いピラミッドの謎

デイヴィッド・タント
黒いピラミッドの謎
スカイフォール
富士見ドラゴンブック6
昭和61
asin:4829142065
戦闘がコイントスで,距離と方角の緻密な描写で完璧なマッピングが可能…というのが特徴のスカイフォールの2巻.
はぁ?007?なにそれ美味しいの?
一見ファンタジーなんだけど,住民は惑星スカイフォールに不時着した人々の末裔ってSF設定があるので,作中でも時々SFギミックが出てくるんだよね.この巻でも白髪のマッドサイエンティストトロールの助手にあれこれしたりされたり.

さてさて,どんなバッドエンドが待っているのやら…
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櫃には、からだをしびれさせる魔法がかけられていた。もちろん、きみのからだもしびれてしまう。…白い服の一族がもどってきたときも、きみはそのままでいる。もちろん、侵入者はただちに殺される…

気の毒だが、数日たってもだれもこない。そのころには、たいまつも食料も水もつきている。きみの冒険はおわった。

…たすかるチャンスはない。かれらは、きみとたたかう手間をはぶいて待つ。そしてきみが弱ってたたかえなくなったとき、生きたままとらえて奴隷にする。残念だがきみの冒険はおわった。

つづいてトロールがきみを台ごともちあげ、スクリーンにつっこんだ。…やがて大きく深呼吸すると、肺が火のようにあつくなり、心臓がはげしく脈打ちだした。数秒のうちに、きみはもう一度気をうしなう。

赤い光のなかに一歩でも足をふみいれると、ただちにドアの外の、いきどまりの通路におくりこまれてしまうのだ。…ピラミッドをつかうものたちがやってくれば、命はない。

かわいそうに、きみはついていない!これは、手当てをしても助からないけが人をラクにしてやる薬だ。ほんのすこしなめただけで、きみは命をうしなう。

この虫にとりつかれると、たすかる方法はふたつしかない。ひとつは、だれかにたのんでナイフで耳を切りさき、虫をとりだしてもらうことだ。…回復薬がなければ、きみの冒険はここでおわる。

気の毒だが、きみはなんらかの形で死をむかえた。すこしでも苦痛のすくない死であることを心からいのる。でも、がっかりすることはない。新しい冒険者をしたてて、ふたたび砂漠の旅に出発すればよいのだ…

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見てて思ったのは,意外とひらがなを多用しているなー,ってこと.やっぱり当時の想定読者は小〜中学生だったんでしょうかねぇ.