『黙示録3174年』(ウォルター・ミラー) ★★★☆☆

創元文庫にしおり用のヒモが付いてる時代…ちゅか、巻末の目録に200円超える本がない時代の本。さらに巻末に(S47 7/27 新森)とゆー署名が入ってたりして、どなたかは存じませんが、お元気でしょうか新森さん。
内容は荒廃系未来史SFで、味はあるけどいまひとつ面白みに欠けるとゆーか。
核戦争後の世界。核を生み出した科学が排斥されるなか、皮肉にも学術書を代々保管し続けたのは教会組織であった……
と、核戦争後の荒廃、文明の復興、発展して再び核戦争へ向かう国家群……という未来史を教会の視点から、かなり密度の濃い描写で書いていってるんだけど……淡々としすぎてて盛り上がらないのが残念。
もうちょっとやりようがあったんじゃないかという気持ちにさせられる、いわゆる惜しい系の作品だねぇ。
1960年のヒューゴー賞…なんだけど、復刊希望の票を入れてくれるヒトはなかなかいないかも。