久々に森岡浩之を読んだわけだが

  • ★★★☆☆『やさしい煉獄』(2005/徳間Edge)

昭和の仮想空間内で探偵物語をする連作。

星界》シリーズの森岡浩之が描く、SFハードボイルドの新シリーズ

とのことですが、新シリーズよりもアレの続き書けやー。という以外の感想が浮かんできません。
世界設定は面白くて、『ライトジーンの遺産』に近い雰囲気があるんだけど、惜しむらくはオチがちょと弱い。
うーむ、やっぱ《星界》が奇跡の作品だった(過去形)のかなぁ……

  • ★★☆☆☆『シャランドの嵐 封印された少女の記憶』(荒神伊火流/フランス書院ナポレオン文庫)

えー、こちらはその森岡先生とは何の関係もない荒神伊火流先生の最後の作品。
ちなみに他の4作はこんな感じ。
銀河を駆ける少女 スターヴァルキュリア - ちょこないと日記3
魔道騎士アリアン 聖剣ソラリオン復活 - ちょこないと日記3
スカイ・ウェブを突破せよ!―宇宙軍特命女少尉 - ちょこないと日記3
皇女セシルの冒険―銀河帝国の興亡 - ちょこないと日記3
実は6作目の原稿も上がってて、何らかの事情で出版されなかったので同人誌にして売ってたらしい、とゆー話もあるんですが、さすがに現物は確認出来ずー。
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惑星シャランドのクレーターに一人住む少女シータ*1。最強兵器ラストバタリオンの秘密を握る彼女が連邦軍と王国軍の争いに巻き込まれ、なんの関係もない主人公の少年パズー*2もついでに巻き込まれ……
てな話で、シータも少女、シータを責める連邦の指揮官ドーラ*3も少女、ドーラの副官も少女……と、荒神作品には珍しく、女性陣は低年齢層で固めています。
で、シータがドーラに捕まり、二人まとめて王国軍のムスカ*4に捕まり、その度にあんなことやこんなことになるんですが……
……いやね、おにゃのこがロリなのは別にいいのよ。拷問系の責めばっかなのも、話の都合上そうなるわなー。
ただね、一つだけとても気になったことが。
ガ行であえがれると萎えるなーって。
がぁとかぎゃぁとかぐぅとかギャワワじゃよーとか、全編そんなのばっかなんだもん。
とゆーことで、濡れ場はイマイチ。話もねぇ……
終盤まで引っ張るラストバタリオンの正体、ゾンビでもわらわらと沸いてでてくる(それはバタリアンです)のかなと思ってたら……ネタバレしちゃうけど衛星軌道レーザー兵器。
読者たるワタシにとってはややガッカリなオチだったけど、登場人物たるムスカはもうノリノリ。
『見せてあげよう、ラピュタの雷を!!』とか言いそうな勢い(言わないけど)でガンガン撃つ!
敵を撃つ!ついでに味方も撃つ!でもってパズーとドーラに撃たれる!
めでたしめでたし。
かくして荒神伊火流先生は伝説にのみ名を残す作家として、静かに消えていったのでありました……

*1:名前を忘れちゃったので仮名です

*2:名前を忘れちゃったので仮名ですよ

*3:名前を忘れちゃったので仮名なんですよ

*4:他意はないってば