西尾維新『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』

ジュナ;;「戯言シリーズ完結おめでとう記念ちゅことで,クビシメを読んだよ」
ればちん『ちゅかオヤビンそれ,シリーズ2冊目のヤツじゃないですか.1冊目をベタぼめしてたわりに間が開きましたね』
「うん……ぶっちゃけうえお久光を読んでるほうが楽しかったからねぇ……」
『それはその……えーと,クビシメの話をー』
「なんとも語りにくいんだよそれが.西尾維新ってさ,イタイ人に語らせるとごっつイタイ文になったりするだろ?」
『あぁなるほど,たとえばこんなのとかですね?』
「そうそう……ってそれオレが書いたやつじゃねぇか!」
『まぁまぁ,……で,結論としては今回はイタイ話だった,と?』
「うん.骨折関係とか,特に.……じゃなくて,いーちゃんのキャラがさぁ,ただの挫折した秀才に過ぎないのに,どうしてここまでキモチワルイイキモノになれるんだろう?って思ってさ.逆に零崎はフツーの快楽殺人者にしか見えなかったけどね」
『普通ですか,あれ?』
「んー,フツーと違うのは性衝動と殺人が結びついてないって点だけなんで,そこは零崎がEDだとすると説明がつく!」
『うわー,絶対間違ってますよその解釈』
「いや,間違ってるのはミステリーとしてだろう.だいたい,語り部が積極的に証拠隠滅してどうすんだよ?」
『やってましたねぇ,隠滅.じゃぁこの話,失敗作ってことですか?』
「いや,面白かったよ.なんだかんだ言いつつも一晩で読んじゃったワケだし.」
『あれ?ここまでの変化球もアリですか?』
「うん.一度死んじゃったジャンルである所のミステリーを盛り上げられるのは,もう奇策と変化球ぐらいしかないかなー,とか思うんだよ」
『あぁ,同じように死んじゃったジャンルの愛好者としては特に,ですね』
「そうそう.そう考えると切ないけどねー」
クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス)最終評価は★★★☆☆.ネットで解答を見た今でも,X/Yのモヤッと感が消えないのでー( ̄▽ ̄)